とある「 」の物語り。
私を初めて「 」と呼んだ人は、
とてもきらきらとした人でした。
その日から私は「 」になったのです。
私が始まった瞬間でした。
貴方はとても綺麗で眩しくて、道を照らし進んでいたから、
だからこそ私は明かりの先を見ることができなかったのです。
なぜ貴方が私を「 」と呼んだのか、
終に知ることはできなかたのですが、
私はいまでも、誰かが私を呼ぶ度、
ふと、貴方のことを思うのです。
元気にしていますか?
私を覚えていますか?
遠く、遠く、海の彼方から。
「私を呼んでくれて、ありがとう。」
名前というかたちを与えてくれて、ありがとう。
いつかきっとまたどこかで出会うのでしょう。
そのときは、変わらずまた私のの名前を呼んでください。
貴方の知るその名前で。
[なづけおや]
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